骨
入籍して翌日、お休みをもらって整形外科へ行く。
事故当日に診てもらった総合病院では、骨には異常がないと言われたが、再度レントゲンを撮ってもらうと足の親指の根元の骨が、、なんか、欠けてる?
診察時に少し押された時、激痛が走った。
先生曰く、
「うーん、これは、折れてますね!」
.......えーー! ! !
何ともないんじゃなかったんかい!
ショックである。
骨折と聞いて余計痛くなってきたような、、
とりあえずしばらくは通院となりそうだ。
この程度で済んでよかったとはほんとに思う。
でも、毎日足を少し引きずって歩くのはストレスで辛い。ほんと、事故はいいことひとつもない。
避けれるもんなら避けて通りたい。
しばらく、そんな気持ちで過ごすこととなる。
でもまたきっと、忘れちゃうんだよな。
それなら、忘れないように骨折したことをしっかり記録しようではないか。
世の中から、交通事故が一つでも、減りますように。
結婚記念日
この日、私はちょっと悲しくて泣いてしまうことになる。
なぜかというと、卓球大会に出かけたやまちゃんが全然帰ってこなかったのだ。
一時くらいの予定だから、それから役所にいこうね!と朝早くに出かけて行った。
ワクワクしながら待っていた。
しかし、一時になり、2時になり、3時、、4時、、
どうやら接戦続きで大会が遅れているらしい。
途切れ途切れ連絡は来るものの、
足が痛くてあまり動き回れないし、なんだか不安になってしまい、一人で大泣きしたのだ。
悲しくて泣くのは久しぶりだった。
多分、事故やらなんやらでちょっと神経が高ぶっていたんだろう。今思えばそこまで泣かなくても、、
と思うが一旦溢れたもんは仕方ない。
全部出したらスッキリするからそのまま垂れ流しておいた。
四時過ぎ、やっと帰ってきたやまちゃんはベッドでくたばっている私の様子をみてびっくり仰天している。
彼は何も悪くないが全てを察知し、
あのてこのてで私をなだめすかした。
今晩のステーキをおごってもらう、というところでなんとか機嫌を直し、急いで役所に向かう。
休日受け付け5時まで!
まあ、歩いて3分なので余裕で間に合うが、、
泣いてお化粧もはげはげ、しかも泣きつかれて眠そうな目、やまちゃんは大会後、シャワーも浴びずに髪の毛もぐしゃぐしゃ、(どういう訳かスネ夫みたいなヘアスタイル、、、!)
なんだかボロボロになって辿り着き、
どうにかこうにか婚姻届を提出することができた。
役所の方に一枚だけ写真を撮ってもらう。
ボロボロではあるが、満面の笑みのわたしたち。
これもまた、忘れられない結婚記念日となった。
夜ご飯のステーキも、信じられないくらいおいしかった。
足の痛みが強くなっているのが気掛かりではあるが
心は幸せでいっぱいなのであった。
保証人
とりあえず事故当日は実家にとまり、
やまちゃんは翌日の朝予定通りうちに婚姻届を持って来てくれることになった。ついでに私も拾ってもらう。
そしてその足でやまちゃんのご実家に行き、いよいよ婚姻届の提出準備が整う。
昨日事故をしたとは思えぬ行動だ。
でもどうしてもこのタスクはこなしておきたかった。こんなことで入籍を遅らせたくなかった。
足を引きずりながらお伺いする形となり、
やまちゃんのご両親をとても心配させてしまったが、やはり祝福してくれた。
そして夕方やまちゃんは予定通り卓球の練習に行き、私は友人に会いに駅まで出向く予定だったが、家まで来てもらうことにした。
しつこいようだがお好み焼きの材料がフルメンバーで残っている。
友人とお家ごはんを楽しんだ。
そうこうしているうちにやまちゃんも帰ってきて再び3人で楽しくおしゃべりしをした。
うん。まずまずのリスケ。足はめっちゃ痛いけど、、明日は役所に行けさえすればいい。
楽しみだな^_^
リスケ
本来の予定がうまくいかないとちょっとイライラしてしまう。
自分で認識している、あまり良くない性格の一つだ。
良くない、とわかっているので、リスケジュール(リスケ)の達人になろうと努力している。
金曜日に事故に遭う。もちろん想定外。
すぐに週末の予定を調整しなければ、、、
本来の予定としては
土曜日の朝二人で私の実家に行き、婚姻届の保証人欄を埋めてもらう。
その足でやまちゃんのご実家に伺い、こちらも保証人欄を埋めてもらう。
午後はやまちゃんの最後の引越し作業を手伝い、やまちゃんは卓球(やまちゃんは地元の卓球チームの選手でもあるので毎週練習している)へ
私は駅周辺で友達と夕食。
日曜日のやまちゃんは午前中、近くのスポーツセンターで卓球大会。
(ちょっと足が痛いらしく補欠。無念)
私は出来上がった結婚指輪を受け取りに。午後、役所へ出向き、いよいよ昨日完成した婚姻届を提出し、お祝いに美味しいステーキを食べに行く!
という段取りだった。
全て実行するのは難しそうだ。
しかし、諸々の手続きが控えているので結婚を先延ばしにはしたくない。
友達にも会いたいし、ステーキは絶対に外せない。
さて、どのようにリスケしよう?
事故②
無事診察が終わり、総合病院の広いロビーに出ると、警察官2人と運転していた当事者の男性が待ち構えていた。先に警察の方と話をする。
事件にするか、事故にするか。
事件なら相手を罰することができる。
すぐに選択しなくても良いとのことだが、相手の方も猛反されている様子だし、私もそこまで大したことにはならないだろうと判断し、
事故で処理してもらえれは、とその場で回答した。
一応後日連絡をくれるらしい。
普段そんなに関わらないが、こんな時の警察の対応は大変頼もしい。もちろん、お世話にならないのが一番ではあるが、、
事情聴取がおわると、少し遠巻きにいた加害者の男性が近寄ってきて、平謝りされた。
こちとら両親二人共に、車椅子に乗ったボロボロの私。
もし立場が逆だったらこちらも土下座もんだ。
事故したくてする人なんているわけない。
大丈夫ですから、、と、連絡先だけ交換してお帰りいただいた。
保険会社にも連絡済みのようでとりあえずお会計など立替もせずに済んだ。(母曰く5万近く支払っていったらしい。保険って大事、、。)
そしてようやくやまちゃんに電話をした。
絶対にびっくりするからなるべく明るい声で、
いやあ、車に轢かれちゃってさあ〜〜…
と言ったものの、やはり動揺している。
そりゃそうだよなあ。帰って、一緒にご飯食べるはずの人間が車椅子のって病院にいるんだから、、。
大丈夫なの!?血、でてない!?
と言われてちょっと笑った。かすり傷はいくつかあったが出血は大したことなかった。
大丈夫だよー笑
と、ひとしきり話をして、とりあえず電話を切る。
母の車まで車椅子で移動し、父を支えにしてなんとか車に乗り込む。
もうクッタクタである。お腹もすきすぎてもはや気持ち悪い。しかしこれも不幸中の幸いとして、実家のごはんがなぜかしっかり一人前残っていたのだ!
母の作る料理はピカイチだ。
贔屓目なしで、料理上手な母。しかも大好物のからあげ。痛みはどんどん酷くなり、支えがないと歩けないほどだったが、なんとか落ち着いて夕食にありついたとき、やっと心からホッと、生きている心地がした。
事故①
薬を飲むのは得意なほうだ。
ただし錠剤に限る。粉薬は苦手。
なぜ突然薬の話をし出したかというと、タイトル通り事故に遭ったためだ。
打ち身が酷いため現在痛み止めの服用真っ只中なのである。錠剤でよかった。(今時粉薬もあんまり見かけない気もするが、、小さい頃はよくオブラートに包んで飲んでいたっけ。)
事故に遭った日は入籍2日前。まったくとんだ嫁入り前だ。
とはいえブログのネタにはなる。忘れないうちに詳細を記していこうと思う。
すでにお話したが、部署が変わり残業をする機会が多くなった。仕事は楽しいし
山ちゃんも忙しいので特に問題はなかったが、業務が一区切りついた金曜日、
せっかくの同棲生活なんだからご飯でも作ってあげな!と同僚が気を利かせて定時で帰れるよう促してくれたのだ。
確かにまともに料理をする時間もなかったなと思いありがたく帰宅することにした。
お好み焼きの材料が丁度まだ残っている。
友人が段ボールいっぱいに送ってくれた野菜たちもそろそろ使い切りたいところだ。
献立をあれこれ考え、幸せを噛み締めながら自転車を飛ばして駅に向かっていた。
ちゃんと歩行者と自転車が通る道を色で分けてくれている国道沿いの安心安全な道である。
小さな横断歩道の青信号を確認し、スピードを落とさずにスーっと渡った。
渡った、まさにその時、前を見ていなかった右折車にはねられた。
避けようがなかった。
心の中で「あーぁ、、、、やってもうたわ」と呟いた。
嘘かと思われるかもしれないが、幸せを噛み締めていたのと同時に、なんか嫌な予感はしていたのだ。昨年末からずっといいことが続いている。なんか、おかしい。バランスの悪さを感じ始めていたまさにその時にはねられた。
はねられたその時は、足が震えて全く力が入らず自力で立つことができなかった。
事故を起こした当事者、他にも数人の男性が車からおり、駆けつけてくれ、警察やら救急車やらを呼んでくれていた。
私はというと、立てはしなかったものの、頭も打っていないし、目立つような外傷もなかったので ん?救急車は大げさなんじゃ?とは思ったが、周りの人達の指示に従いとりあえず這って隣の飲食店の駐車場に身を寄せる。
誰かが自転車も動かしてくれたようだ。細部まで見ることはできなかったがタイヤ部分がグニャリと曲がっている。こりゃ、もう使い物にはならないだろう。
二ヶ月待ちでやっと手に入ったお気に入りの白いクロスバイク、、、。無念。
しかし震えが止まらないもののあまり痛みを感じない。アドレナリンが放出されていることを差し引いても、多分本当に軽傷で済んだのだな、と冷静に考えていた。(まぁ今思えば冷静ではない。しかし頭が真っ白!ってこともなかったのだ)車に轢かれた、というと大事故のように聞こえるがそんなに吹っ飛んだ記憶もないし、どちらかというと車に接触した自分の自転車の下敷きになってしまったような印象だった。
多分あとから痛みが出るだろうが、骨は折れていない気がする。
まぁまぁ頭も回るので大丈夫かな。
とりあえず父に電話をし、救急車に回収され、最寄りの総合病院に向かっていることを伝える。心配するよなぁ、、、。。
私は悪くないとはいえなんだか申し訳ない気分。
不幸中の幸いとして、丁度父も母も早めに夕飯を済ましていたようで、すぐに病院まで駆けつけてくれた。
このご時世なので、病院についてすぐにPCR検査をされ、5分ほど放置された。
ストレッチャーで運ばれ、首にはコルセットを装着されている。
まだ全身が震えているのにも関わらずお腹がきゅるるると鳴ってしまった。
思わず「お腹すいた、、、」とつぶやくと
検査をしてれた看護師さんが笑ってくれた。ちょっと恰幅のいい男性で、どことなくやまちゃんと雰囲気が似てる。なんだか安心した。
実は私明後日入籍するんですよー
なんて話しかけてみる。
えー!?そうなの??それはおめでたいねぇ!結婚式はいつなの!?
と返ってきて思わずハッとする。
そうか、、結婚式前じゃなくて本当によかった、、、
軽傷とはいえあざはたくさん出来そうだ。あざだらけの花嫁なんてカオス・・・!!
式は11月ですー!
と答えると
そっかそっかー!日にちあってよかったねー!!とにこやかに返事を返してくれた。
人間、プチパニック状態でも話をすることでリラックスできる。この看護師さんに随分助けられた。無事陰性と出て、次はレントゲン室へ。
運ばれていくときにようやく父と母の顔を見ることができた。
あららやっぱり心配そうな顔、、、
大丈夫だから!打撲だけだから!とピンピンアピールをするものの
「とにかくよく見てもらいなさい!」とオヤジ。
ごもっともである。
レントゲン室に入る頃にはやはりあちらこちらに痛みが出だしてきていた。
足を内股にまれたり向きを変えられたりで
アイタタタタタタタタ・・・・
を繰り返していた。くまなくレントゲンを撮ってもらい、診察を待つ。
汚れた服を着替えるだとか、普通に湿布するとか、擦りむいたところを消毒するだとか、
色々したかったのだけれども、とにかく診察が終わるまで何もできない様子。
父と母と三人で先生を待った。
母は介護職なのでお手洗いなど本当に助かった。母ちゃん、ありがとう。
20分くらい待っただろうか、ようやく先生が診察をしてくれた。
私の読み通り、骨に異常はないそうな。よかったよかった、、、。
しかしとにかくいろんなところを打ち付けている。頭など、よっぽど大丈夫だとは思うが、明日までしっかり様子を見るように念をおされて、やっと解放された。
と、長くなってしまったので一旦休憩。
また次の記事で続きをお話したいと思う。
お好み焼き
繁忙期ということもあり、すこし帰りが遅く、やまちゃんほどではないにしろ、通勤時間を含むと大体同じ時間に出勤し、家に帰る時間も大差ない。
やまちゃんは私よりアパートの契約期間を長めにしていたので、平日に有給をとり、引越し作業を終わらせる段取りをしていた。
無事引っ越しできたようで、夕飯を担当してくれた。
少し残業をして、ウキウキしながら帰路に着く。
玄関をガチャっと開けると何やら台所で奮闘しているやまちゃんがいた。
お好み焼きを作ってくれていたのだ!
引っ越したばかりでまだどこになにがあるかよくわからない。お皿や菜箸を探しながら私も参戦する。
た、楽しいな、、
二人共に料理が好きだ。というか、食べることが大好きなのだ。
たくさん焼いて、パクパクたべた。
手間はかかるけど、やっぱり手料理っていいな。
これからたくさん料理したい。
もちろん、二人で。