温厚さんとデート

さて、夜の部である。待ち時間も微妙に長く、かといって帰るほどでもなく、ブラブラしながら温厚さんを待っていた。駅ビルのお店の前で集合。お!いたいた。事前に予約ができないお店だったので二人で並んで待つ。駅ビルの高層階のパスタ屋さんだった。夜景が綺麗でパスタもとっても美味しい。でもかしこまらず、カジュアルなお店だった。普通にまた来たい。温厚さんはあんまり自分から話すタイプではない。私は比較的良く喋る方だと思う。色々と質問してみた。もし、結婚したら趣味のダンスは続けてもいい?どこに住みたいとか希望はある?等々具体的なことをズバリ聞いてみた。温厚さんの答えは100点だった。好きなことを好きにしていいし住む場所もお互い都合のいい場所を探していこうと思う、、etc。そんな話をしたからかわからないが、「たくさんの人と会ってきたけれど、あいこ(仮名つけてみた)さんが一番しっくりきて、この縁談がうまくいくといいなって思ってます」と優しい表情で言ってくれたのだ。えー!そう思ってたの?!本当か??しかし私は絶賛掛け持ち(言い方悪いが、実際そうだ)中である。私もです!!なんてことは言えなかった。「とても嬉しい」と伝えておいた。だんだん気持ちに余裕がなくなってくるのを感じた。もちろん一人一人と真剣に向き合っていきたい。でも誰かとはもちろんお別れをしていかなければいけないのだ。にっこり笑って帰っていく彼を見送って私も帰路に着いた。来週末は空いていますか?との問いにすぐは答えられず、またこちらから連絡します。と言ってしまった。空きはあったのに。。。あぁ切ないな。とりあえずデートはしたのだからここでスッパリ切ってしまうことももちろん出来る。でも流石にそんなことできなかった。ランチデートをしたノブからは、すぐにお礼のラインをしたが、今日はありがとうございました。とだけの返事だった。やっぱこれで終わりかしら、と思っていたら帰っている途中にピロンとラインがきた。次回のデートに誘い忘れていました。来週の土日でもう一度食事などどうでしょうか?とのこと。誘い忘れるってなんだw思わずふふっと笑ってしまった。でも2回目のデートに行けるんだ!嬉しい。一日で感情大暴走である。その夜、というか夜中、盛大にお腹を壊してトイレにこもりっぱなしだった。パスタに入っていたニンニクに当たったっぽい。イタタタタタタ、、、となりながら、果たして身が持つのだろうか?と心配になった。