7人目 クセ仲人

しばらくプリンスへの気持ちが忘れられずぼーっとしていた。ぼーっとしているうちにも決まっていたお見合いはこなさなければならない。次のお相手ははじめての年下の男性だった。とはいっても二つ下なので向こうが良ければありがたくお受けしよう。という気持ち。お見合いの前日までには必ず事前連絡がはいるのだが、指定された場所はいわゆるチェーン展開をしている喫茶店だった。しかも、向こうの仲人さんが同席されるらしい。、、、なんか変わってんなあ、と思った。お見合いの場所は普通、ホテルのラウンジのような場所が多い。別に2人が盛り上がれば喫茶店であれどうってことはない。しかしこの仲人さんがかなりクセのある人だった。紅葉柄の超派手なネクタイの60代くらいの男性だったのである。そしてめっちゃしゃべる。わたし、この人とお見合いしにきたんか?ってかんじだ。当の本人は緊張しているのかコーヒーを持つ手がカタカタ震えている。おいおい、、大丈夫か!?15分くらい経つと仲人さんはじゃ、僕はこれで!と帰っていった。残された手元カタカタボーイはまだ緊張しているのかまともに話せない。まあしかしゆっくり話しかけるとじょじょにお話をしてくれるようになった。時間になり解散。悪い人ではなかった。しかしクセ強仲人さんの印象が強すぎて正直疲れ果てていた。迷ったが今回はこちらからお断りさせていただいた。しかしここで決まっていたお見合いはいったんすべてこなしてしまったのである。私がプリンスに浮かれている間、全然他の人に申し込みをしていなかったのだ。それと同時にお見合いを申し込まれることもだいぶ減っていた。多分アプリ内で、登録順に表示されるのだろう。登録してすぐは、目に止まりやすいが、少し経つとだんだん表示が下の方に下がってしまう、んだと思う。そんなこんなで期待できそうな方との交際はおろかお見合いすら出来ない状態になっていたのだ。これが大失敗だった。活動しようにもできない。すぐさまに、ベテラン姉さんに相談をしたのであった。